ビジネスコンテストの成功例10選|優勝した事例と成功の秘訣を紹介

ビジネスコンテストで優勝するのは、どのようなプランなのか、気になる方も多いのではないでしょうか。優勝した事例を知ることは、自分のプランを磨くうえで、大きなヒントになります。

この記事では、ビジネスコンテストで優勝・グランプリなどを受賞した事例を、中学生・高校生・大学生・社会人の別に、10件紹介します。最新の受賞事例(2025〜2026年)も取り上げ、優勝事例に共通する成功の秘訣も解説します。

ビジネスコンテストの成功例10選
松浦英宗

本記事の監修 松浦英宗(まつうらえいしゅう)
国内最大級のビジネスコンテストデータベース「ビジコンDB」の代表。外資系戦略コンサルティング会社(アーサー・ディ・リトル・ジャパン)などで勤務した後、ビジコンDBを設立。

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ビジネスコンテストの「成功例」には、大きく2つの意味があります。

1つ目は、コンテストで優勝・グランプリなどを受賞した事例です。どのようなプランが評価されたのかを知ることで、自分のプランを磨く参考になります。2つ目は、コンテストをきっかけに、事業化に成功した事例です。受賞後に、事業をどう育てたのかを知ることができます。

この記事では、前者の優勝事例を中心に、中学生・高校生・大学生・社会人の別に紹介します。事業化に成功した事例についても、最後の「よくある質問」で、簡単に触れています。

事例が多いため、ご自身に当てはまる区分の事例から読むこともできます。以下のボタンから、該当する項目に移動してください。

中学生が応募できるビジネスコンテストは、数は多くありませんが、発想力や、社会への視点を評価する大会があります。ここでは、ナレッジイノベーションアワードの中学生アイデア部門でグランプリを受賞した、2つの事例を紹介します。

より多くのコンテストを探したい方は、以下の記事をご覧ください。

中学生が提案した「Farm Regenerater」

「20年後の未来の仕事」をテーマに、中高生が未来のビジネスアイデアを競う、ナレッジキャピタルのコンテスト「ナレッジイノベーションアワード」の第13回(2026年3月)で、中学生アイデア部門のグランプリに選ばれたのが、都城市立姫城中学校3年の北郷優斗さんの「Farm Regenerater」です。同部門には、1,668作品の応募があり、公開プレゼンテーションを経た最終審査会で、受賞作が決まりました。

ポイント:
応募が多い中で、大きなテーマに正面から向き合い、自分のアイデアを公開の場で発表した経験が、グランプリにつながったと考えられます。中学生でも、アイデアを人前で語る機会があることが、この大会の特徴です。

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頭痛を可視化する「頭痛測定器」

第12回ナレッジイノベーションアワード(2025年3月20日)の中学生アイデア部門のグランプリは、神戸市立住吉中学校3年の田畑花歩さんの「頭痛測定器開発者」でした。頭痛を可視化するシステムの開発を提案したアイデアで、応募は3部門の合計で6,357作品ありました。審査員長の河口洋一郎氏は、受賞はゴールではなく、ここからアイデアをどう発展させるかがスタートだとコメントしています。

ポイント:
頭痛という、身近な悩みを出発点にしている点が特徴です。自分や周りの困りごとを、仕組みで解決できないかと考えることが、アイデアの出発点になります。

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高校生向けのコンテストでは、社会課題や、自分自身の経験をもとにしたプランが、高く評価される傾向があります。ここでは、日本最大級の高校生向けビジネスコンテストで、グランプリを受賞した2つの事例を紹介します。

より多くのコンテストを探したい方は、以下の記事をご覧ください。

日記から、自分が主人公の漫画をつくるアプリ「Admic」

第13回高校生ビジネスプラン・グランプリ(日本政策金融公庫主催、2026年1月11日、東京大学本郷キャンパス)で、共立女子高等学校の「承認欲求girls」が、グランプリを受賞しました。プランは「Admic ~承認欲求でコマってるなら、コマにしよう~」で、日記感覚で入力した日々の出来事や、努力した過程をもとに、AIで自分を主人公にした漫画を生成する、スマートフォンアプリです。過去最多の639校、5,640プラン、14,967人の応募の中から、ファイナリスト10組が選ばれました。

審査員長の髙橋徳行氏(武蔵大学学長)は、10チームが、周りで起きていることを自分ごととして捉え、ビジネスの出発点にしていたと講評しました。そのうえで、SNSのマイナスの面を、日本が強みを持つ漫画で解決した点を、高く評価しています。

ポイント:
身近な課題と、日本の強みを結び付けた点です。

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世界の女性を幸せにする「テック・ドミトリー」

「2023年度 第11回 創造力、無限大∞ 高校生ビジネスプラン・グランプリ」で、田園調布学園高等部の中村美月さんの「世界の女性を幸せにする『テック・ドミトリー』」が、グランプリを受賞しました。日本の企業からサポートを受け、無償でITスキルと日本語を学べる女性専用の寮を開設し、女性の就業を支援するプランです。

審査員長の髙橋徳行氏は、自身の海外生活の体験をもとに、世界の女性の社会格差問題に着眼した点と、日本のIT人材不足を同時に解決できる点を、評価しています。

ポイント:
自分の体験を出発点に、2つの社会課題を同時に解決する設計にしたことです。

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大学生向けのコンテストでは、学生ならではの発想に加えて、すでに事業を始めている実践的なプランも、評価されています。ここでは、大学生が受賞した3つの事例を紹介します。

より多くのコンテストを探したい方は、以下の記事をご覧ください。

「地域との関わり方」で宿を選べる体験型宿泊プラットフォーム「ロカンス」

第28回早稲田大学ビジネスプランコンテスト(2025年7月22日)で、早稲田大学政治経済学部3年の関上雄大さんの「ロカンス」が、グランプリを受賞しました。料金や食事、風呂といった宿の内側だけでなく、「行った先で体験したいこと」や「直接話を聞ける人」を基準に、旅行先や宿を選べる、体験型宿泊専用のプラットフォームです。関上さんは、前年の大会でも、別の事業で準優勝しています。

ポイント:
築60年の空きアパートを改装した「ゲストハウスここたまや」の代表として、実際に運営している体験から、アイデアを着想している点です。体験に裏付けられたプランは、説得力が生まれます。

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コケの力でクウキを変える炭素固定オブジェ「KOKAKE」

第26回早稲田大学ビジネスプランコンテスト(2023年7月21日)で、早稲田大学創造理工学部3年の荻山祥英さんの「KOKAKE」が、グランプリを受賞しました。炭素固定キューブ「KUKI」を好きなように組み合わせ、観葉植物や家具、アートとして活用できる炭素固定オブジェで、内部に泥炭を蓄積させることで、ヒノキの20倍以上の炭素を固定するとされています。

ポイント:
脱炭素への貢献を、「ヒノキの20倍以上」という具体的な数字で示しつつ、インテリアとして使えるデザイン性も備えている点です。

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柿の生産から販売・輸出までを手がける「Umai Japan」

第22回CAMPUS Venture Grand Prix全国大会(2026年2月24日)で、岐阜大学応用生物科学部4年の杉本稜太さんが、日本MITベンチャーフォーラム賞を受賞しました。杉本さんが2023年7月に設立した「Umai Japan」は、柿畑の経営から販売、輸出までを一貫して手がけ、岐阜県の特産品である富有柿を、「Umai KAKI」のブランドで展開しています。国内の高級スーパーやオンラインショップでの販売に加え、JALの国際線ファーストクラスでの提供など、海外にも展開しています。

ポイント:
学生でありながら、会社を設立して事業を運営し、国内外で販売する実績を示している点です。アイデアだけでなく、事業の実績があることが、プランの説得力を高めます。

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社会人向けのコンテストでは、社会課題の解決に向けた、事業化を見据えたプランが、評価されています。ここでは、社会人のコンテストで最優秀賞やグランプリ、大賞を受賞した、3つの事例を紹介します。

より多くのコンテストを探したい方は、以下の記事をご覧ください。

アフリカの無医村での遠隔診療

東京都が主催するTOKYO STARTUP GATEWAY 2025の決勝大会(2025年11月30日、Tokyo Innovation Base)で、最優秀賞に選ばれたのは、片平雅大さんの「アフリカの無医村におけるコミュニティ・ヘルスワーカーを介した遠隔診療」です。この年は、過去最多の4,418件の応募があり、最優秀賞には賞金300万円が贈られました。

ポイント:
医師が足りない地域という大きな課題に、現地の「コミュニティ・ヘルスワーカー」を介するという、現実的な仕組みで挑んでいる点です。

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犯罪から子どもを守るAI防犯アプリ「SASENAI」

TOKYO STARTUP GATEWAY 2023(決勝は2023年11月26日。応募は過去最多の2,963件)で、最優秀賞を受賞したのが、AI防犯アプリ「SASENAI(サセナイ)」です。スマートフォンや専用端末で得られる映像・音声・GPSのデータをAIが分析し、危険度と緊急度を判定して、保護者への通知やアラーム、警察への連絡などの対応を取ります。状況報告書を自動で作成し、届け出を簡単にすることで、被害が表に出にくい「犯罪暗数」を減らすことを目指しています。

ポイント:
データをAIで分析し、通知や通報といった具体的な行動につなげるなど、技術を、社会課題の解決に直結させている点です。

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日本一面白く社会を知れるショート動画メディア「RICE MEDIA」

第7回日経ソーシャルビジネスコンテスト(2024年2月)で、RICE MEDIAが大賞を受賞しました。「日本一面白く社会を知れるメディア」を目指す、ショート動画メディアで、社会課題やSDGsを分かりやすく発信しています。社会課題は、取り扱いが難しいという印象(タブー感)がありますが、あえてそのポイントに着目し、多くの人に届けています。

受賞の理由は、若い世代に社会の課題やソーシャルビジネスの取り組みを届ける重要性と、ビジネスとしての伸びが、評価されたことです。

ポイント:
社会性と、ビジネスとしての成長を、両立している点です。

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ここまで、10件の優勝事例を見てきましたが、こうしたプランからは、いくつかの共通点を読み取ることができます。この共通点をしっかりと網羅することで、あなたがビジネスコンテストに参加した際の成績を、大きく向上させることができるでしょう。ぜひ、実践してみてください。

ニーズは検証されているか?

まずは実現性の観点で、「プランは決して絵空事ではない」ということを示す必要があります。その方法はさまざまありますが、実際に小さく事業を始めること(顧客に提示できる製品・サービスを提供するなど)ができれば、最も良いでしょう。もし何かしらの理由で、そうした取り組みが難しくとも、想定される顧客に対してアンケートを実施し、ニーズがありそうか調査することは、必要最低限として実施すべきです。

十分な市場規模が見込まれるか?

次は市場性の観点です。ビジネスコンテストを開催する自治体・企業・学校法人は、「小銭稼ぎの小さなビジネス」には興味がありません。あなたの考えるプランが、地域や日本や世界に対して、どのような貢献ができるのか、しっかりと規模感のある数字を示す必要があります。5年後に上場できるほどの規模が見込まれるかという点を、目安にしてみると良いでしょう。

ワクワクするか?

三つ目は新規性の観点です。誰でも考えられるような、当たり障りのないアイデアは、ビジネスコンテストで評価されることは極めて少ないです。この世の中にはまったく存在していないアイデアや、存在していたとしても、競合製品・サービスと大きく差別化されているアイデアを提示するようにしましょう。

自分の経験や熱意から語れるか?

審査員は、プランの内容だけでなく、「なぜ、あなたがそれをやるのか」も見ています。たとえば、ロカンスの関上さんは、自身が運営するゲストハウスでの実体験から、プランを着想しています。実体験や、自分の言葉で語れる動機があると、プランに説得力が生まれ、共感も得やすくなります。

収益モデルと、実行できる体制が示されているか?

アイデアが優れていても、どのように収益を上げ、誰が実行するのかが分からないプランは、評価されにくくなります。事業の収益の仕組みと、実行できる体制や実績を示しましょう。たとえば、Umai Japanの杉本さんは、受賞した時点で、すでに会社を設立して、事業を運営していました。実績があると、プランの実現性を、強く示すことができます。

ビジネスコンテストの成功例について、よくある質問をまとめました。

Q. ビジネスコンテストの成功例には、どのようなものがありますか?
優勝事例には、いくつかの共通点が見られます。たとえば、「テック・ドミトリー」や「ロカンス」のように、自分の経験を出発点にしたプランや、「Admic」のように、身近な課題を自分ごととして捉えたプランです。また、「SASENAI」やアフリカでの遠隔診療のように、社会課題の解決と、技術や仕組みを組み合わせたプラン、「Umai Japan」のように、すでに事業を始めて、実績を示せるプランもあります。

Q. 中学生が優勝したビジネスアイデアの例はありますか?
あります。ナレッジイノベーションアワードの中学生アイデア部門では、第13回(2026年3月)に「Farm Regenerater」、第12回(2025年3月)に「頭痛測定器開発者」が、それぞれグランプリを受賞しています。中学生の事例では、頭痛のような身近な悩みや、未来の仕事への関心など、自分の身の回りの視点から、アイデアを考えている点が特徴です。難しい技術よりも、自分の視点で問題を捉え、形にしようとする姿勢が大切だと考えられます。

Q. 高校生が優勝したビジネスプランの例はありますか?
あります。高校生ビジネスプラン・グランプリの第13回では、共立女子高等学校の「Admic」が、第11回では、田園調布学園高等部の「テック・ドミトリー」が、それぞれグランプリを受賞しています。高校生の事例に共通するのは、自分の周りで起きていることや、自分の体験を、ビジネスの出発点にしている点です。審査員長も、周りで起きていることを自分ごととして捉えた点を評価しています。

Q. 大学生が優勝したビジネスプランの例はありますか?
あります。早稲田大学ビジネスプランコンテストの第28回では「ロカンス」、第26回では「KOKAKE」が、グランプリを受賞しています。また、CAMPUS Venture Grand Prixの第22回全国大会では、岐阜大学の杉本稜太さんが、日本MITベンチャーフォーラム賞を受賞しました。大学生の事例に共通するのは、実体験や、具体的な数字、すでに動いている事業など、プランを裏付ける材料がある点です。

Q. コンテストで優勝した後に、事業化に成功した例はありますか?
あります。たとえば、製造業の受発注プラットフォームを運営するCADDiは、「第119回かわさき起業家オーディション ビジネス・アイデアシーズ市場最終選考会」で最優秀賞を獲得し、今では広く知られる企業に成長しています。また、この記事で紹介した、Umai Japanは、柿の生産から販売、輸出までを手がけ、国内外に展開しています。RICE MEDIAも、受賞当時、YouTubeチャンネルの登録者数が30万人を超えるメディアに成長していました。AI防犯アプリ「SASENAI」も、開発を進める新会社が設立されています。

Q. 優勝するために、必要なことは何ですか?
優勝事例には、「ニーズが検証されている」「十分な市場規模が見込まれる」「新規性がある」「自分の経験や熱意から語れる」「収益モデルと、実行できる体制が示されている」といった共通点があります。

Q. 優勝事例のほかに、受賞した事例はありませんか?
あります。コンテストでは、優勝だけでなく、準優勝や審査員特別賞、優秀賞などの賞も設けられています。受賞作品については、アイデアの概要や、審査員の評価ポイントまで掘り下げた、以下の記事で詳しく解説しています。

Q. 優勝すると、何がもらえますか?
コンテストによって、賞金や副賞、事業化の支援などが用意されています。たとえば、TOKYO STARTUP GATEWAY 2025の最優秀賞には、賞金300万円が贈られました。賞金の相場や種類は、以下の記事で解説しています。

Q. 参加できるコンテストは、どこで探せますか?
ビジコンDBでは、応募できるコンテストを、データベースとして掲載しています。以下の記事では、ピッチコンテストやピッチイベントを、一覧で紹介しています。

ビジネスコンテストの優勝事例を、中学生・高校生・大学生・社会人の別に、10件紹介しました。対象や分野は違っても、優勝したプランには、ニーズの検証、市場規模、新規性、自分の経験や熱意、収益モデルと実行体制といった、共通する要素があります。

自分のプランを磨くときは、こうした優勝事例を参考に、実現性・市場性・新規性といった要点を、しっかり網羅するように工夫してみてください。ビジコンDBでは、応募できるコンテストを、対象者別に一覧で紹介しています。自分に合ったコンテストを見つけて、ぜひ挑戦してみてください。

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