「ビジネスプランコンテストやピッチを開催したい!」とお考えの企業・自治体に向けて、開催方法を解説させていただきます。これまで多くのコンテストを開催してきた弊社のノウハウを集結させておりますので、ぜひご覧くださいませ!
もちろん、ビジネスコンテストやピッチを開催したい方は開催のサポートも行っておりますので、お気軽にご連絡くださいませ
目次
そもそもビジネスコンテストやピッチとは
ビジネスプランコンテストやピッチは、「ビジネスアイデアを持っている個人・法人」と「そのアイデアの実現を後押しする個人・法人」のマッチングの場として捉えることができます。
世の中には、資金不足・知名度不足・提携先不足などが理由で実現されない優れたビジネスアイデアがたくさんあります。このような課題に対し、企業や自治体、投資家などが力を貸すことで、一つでも多くのアイデアを実現させ、世の中をより良いものにしていくことができるのです。
ビジネスプランコンテストやピッチは、参加者を募ってから書類審査やプレゼン審査などで複数回選考し、最終的に優れたビジネスアイデアを表彰のうえ、賞金や広告掲載・告知などの特典を与えるものが主流です。しかしながら、コンテストによってその内容は大きく異なります。
例えば開催規模について、千人規模になる場合もあれば数十名規模の場合もあります。開催主体も、一般企業や自治体、ベンチャーキャピタル、大学などさまざまです。また、賞金も0円のものから1,000万円のものまであります。
ビジネスコンテストやピッチを開催する場合は、どのような目的で開催を志すのかをしっかりと考え、その目的から逆算して開催内容を絞り込んでいく必要があることも忘れてはいけません。
コンテスト開催のメリット・デメリット
ビジネスアイデアを持つ個人・法人にとって、コンテストへの参加は非常に魅力的なものです。
しかし、参加する側だけではなく、開催する側にとっても大きなメリットがあります。具体的には開催主体別に以下のように整理できます。
コンテスト開催のメリット
- 一般企業の場合
自社が抱える課題をコンテストのテーマに設定することで、同課題を解決し、自社ビジネスを拡大させるための協業先やヒントを見つけることができます。また、コンテストを開催する過程で、より多くの方に自社や提供製品・サービスについて告知することができるため、そこから新しいビジネスチャンスが生まれる可能性があります。
- 自治体の場合
一般企業同様に、自治体が抱える課題を解決してくれる協業先を見つけたり、自治体そのもののアピールをすることができます。こうしたメリットに加えて、コンテストへの参加条件に「採用された事業は同自治体内で実施すること」などを設定しておけば、自治体の活性化や将来的な税収増を見込むことができる点も、大きなメリットとして挙げられるでしょう。
- ベンチャーキャピタルの場合
何といっても、有望な投資先を見つけることができます。日本においてさまざまなベンチャーキャピタルが活動し、有望な投資先には既に他社が目を付けているケースが多いです。しかし、コンテストを自主開催することで、まだ世間には知られていない有望企業に対し、先んじて投資をすることができるかもしれません。
- 大学の場合
学生起業が珍しくない時代になりましたが、コンテストを開催して優秀なビジネスアイデアを表彰することで、起業を大学として後押しすることができます。また、起業には至らなくとも、大学生のうちからビジネス経験を積むことで実戦的な学びを得ることができます。もちろん、コンテストを開催すること・優秀な学生を輩出することは、大学自体の宣伝・ブランディングにも役立つでしょう。
ここまで、コンテスト開催のメリットについて述べてきましたが、もちろんデメリットもあります。簡単に触れておきましょう。
コンテスト開催のデメリット
- 金銭的負担がある
コンテストを開催するためには、広告宣伝費・会場費・賞金・運営費・人件費など、大きな費用を要してしまいます。開催内容にもよりますが、小規模なもので100万円、大規模なもので1,000万円ほどを見積もっておく必要があるでしょう。
しかしながら、企業をスポンサーに付けて賞金を出してもらう、会場は自前の施設を利用する、などの工夫でこうした費用は大きく削減することができます。
- 開催準備に手間を要する
コンテストの開催にはさまざまな準備が必要です。その準備のためにはどうしても多くの時間を割く必要があるため、手間がかかってしまいます。企画に2か月、参加者募集に2か月、開催および開催後のフォローに2か月を目安とする場合、半年ほどの時間を見積もっておくべきです。
しかしながら、こうした手間もコンテスト開催のプロフェッショナルに外注することなどで、負担を大きく軽減することができるでしょう。
ビジネスプランコンテストやピッチの開催には、多くのメリットやデメリットがあります。しかし、デメリットは工夫次第で軽減することができるため、ぜひ積極的に開催することをおすすめします。
どうやって開催するのか(企画編)
企画段階は、コンテストの成功を左右する最も重要な位置付けとなります。
この企画段階で考えなくてはいけないことは以下の通り非常に多くなっておりますが、議論を重ねてしっかりと検討してください。
- コンテスト開催の目的は何にすべきか?
まずは出発点として、コンテスト開催の目的をしっかりと定義しましょう。
「自社課題を解決すること」、「自治体に優れた企業を誘致すること」など、開催主体によってさまざまな目的があると思いますが、この目的を言語化しておかなければ、このあとのさまざまな検討も「結局何がしたかったんだっけ?」の状態になってしまいます。
- 目的から逆算すると、どのような開催テーマにすべきか?
目的が決まったら、そこから開催テーマ(コンセプト)に落とし込んでいきましょう。
例えば「自社課題を解決すること」が開催目的であるならば、「〇〇という自社課題を解決できるビジネスアイデア募集!」などが開催テーマになるでしょう。
- 目的から逆算すると、応募対象者は誰にすべきか?
次に決めるべきは、誰に参加してほしいかという点です。
学生を含めて誰でも応募可能にするのか、特定の自治体での事業展開を条件として設定するのかなど、応募対象者をしっかりと決めておかなければ、テーマに合致しない応募者に負担を強いたり、開催者自身も事業アイデアを審査する手間を負ったりしてしまいます。
なお、近年ではすでに事業を行っていることが前提の「ビジネス部門」、学生含めて事業を行っていなくても応募可能な「アイデア部門」のように、複数部門を用意して開催する企業・自治体も増えています。
- 目的から逆算すると、特典は何にすべきか?
日本で開催されるビジネスプランコンテストやピッチの90%以上には、何かしらの特典が用意されています。特典を用意しない場合、参加者を獲得することが非常に難しくなるので、よほどの理由がない限りは特典を用意すべきでしょう。
よくある特典としては、グランプリや準グランプリなどに対する賞金であり、金額は1万円から100万円に至るまでさまざまあります。他にも、開催者が有する広告媒体での宣伝や、商品・サービス販売先の紹介、審査員となる企業からの出資などが挙げられます。
- どのようなプロセスで、いつまでに応募者を絞り込んでいくべきか?
コンテストの骨子が決まれば、次はどのようにしてコンテストを開催していくかを決定します。
一般的には、参加者募集、1次審査(書類選考)、2次審査(非公開のプレゼン選考)、最終審査(会場でのプレゼン選考)など、段階的に絞り込んでいくことが多いです。どんな審査を行うかだけではなく、どのような日程で行うかも忘れずに検討するようにしてください。なお、最終審査までに、最大でも10組ほどまで絞り込む必要があります。
- ビジネスプランをどのように評価するか?
コンテストとして公平性・透明性を担保するために、ビジネスプランの評価方法も検討しておくことが重要です。例えば、以下のような観点を合計100点で定量的に評価するなど、しっかりと検討しましょう。
①ターゲットのペインポイントを解消できているか?
②市場規模は十分見込めるか?
③競合優位性はあるか?
④マネタイズ可能か?
⑤将来性はあるか?
- コンテスト運営は、誰がどのように進めていくべきか?
コンテスト自体のお話だけではなく、コンテストの運営方法も決めておく必要があります。
「運営の担当者は誰で、どれくらいの工数を、どれくらいの期間割くことになるのか」、「上位職への報告のサイクルはどうすべきか」、「関係者・業務委託先とのコミュニケーションはどのように行うか」など、考えなければいけないことが多くあります。円滑に開催するためにも、しっかりと取り組んでいきましょう。
どうやって開催するのか(募集編)
コンテストの企画ができたら、次は参加者の募集です。
参加者が多ければ多いほど、コンテストは盛り上がりを見せ、より優れたビジネスプランが集まってくることになります。一般的には以下媒体を使用した募集が多いですが、企業・自治体の特徴に合わせて最適な方法を採用し、できるだけ多くの参加者を確保しましょう。
- 企業・自治体独自の媒体
ホームページや広報誌など、独自で有している媒体であれば費用がかからないため、必ず宣伝するようにしましょう。
- 有料広告
GoogleやYahoo、Facebookなどの有料広告を使用することも大きな効果があります。その際は、検索キーワードの設定などを工夫して高い投資対効果を実現するようにしましょう。なお、弊社データベースで広告を掲載することも可能です。
- チラシ
チラシを作成して、企業・自治体が保有する施設に掲載することも、地道ではありますが効果的です。
- SNS
X(旧Twitter)などを活用し、参加者になり得そうな方と直接コミュニケーションを取ることも一案です。独自媒体同様、無料で取り組むことができるためやっておくべきでしょう。
- テレビ・新聞
テレビや新聞からの取材を受け、コンテストについてメディアに取り上げてもらうことができれば効果は絶大です。
なお、募集期間はコンテストによって2週間~3か月などさまざまですが、短すぎても参加者が集まらず、長すぎてもコンテストの緊張感が薄れてしまうため、2か月を目安とするのがよいでしょう。
どうやって開催するのか(開催中編)
参加者が十分集まった後は、実際にコンテストを開催しましょう。
事前の書類選考を設けている場合は、参加者のビジネスアイデアを評価のうえ、事前に設定したスケジュール通りに審査結果を通知します。また、事前のプレゼン選考を設けている場合は、特定会場やWeb会議ツールを使用して評価を行います。
そして最終審査当日は、一組あたりの20分ほどで発表(最大10分のプレゼン+最大10分の質疑応答)することを前提とすると、半日~終日かけて実施することが一般的です。
- 最終審査当日のスケジュール
- 会場入り・事前準備(3時間)
- 発表(20分×10組≒3時間)
- 表彰式(0.5時間)
- 懇親会(1時間)
当日はどのような不測の事態が起こっても対応できるよう、事前の準備・対策は十分行っておきましょう。
また、当日の盛り上がりを担保するため、企業・自治体のスタッフに代わってプロの司会を外注することも、予算に応じて考慮しましょう。
どうやって開催するのか(開催後編)
コンテストは「開催して終わり」にならないように気を付ける必要があります。
特典として賞金や副賞を用意している場合、受賞者や協業先と連携して受け渡しの手続きを進める必要がありますし、開催した結果を先に述べた媒体にて宣伝して次年度以降の開催に向けた布石を置くことも重要です。
受賞者との接点を継続して持っておくことも企業や自治体の発展には必要不可欠ですので、定期的にコミュニケーションを取るための方法を決めたり、あるいはコンテストへの応募条件に事業状況の報告を盛り込んでもよいでしょう。
また、ぜひ挑戦していただきたいのが、コンテストの参加者・審査員・運営者に対するアンケートです。コンテスト開催における改善余地を見極め、常に進化するコンテストに仕上げていくことが大切です。
こうした取組を怠らずにしっかりと実践することが、コンテストの成果の最大化、ひいては次年度以降の継続開催に繋がります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ビジネスプランコンテストやピッチが、開催する側にとっても、参加する側にとっても、非常に魅力的なイベントであることがご理解いただけたと思います。
しかしながら、開催に際しては考えなければいけないことが非常に多いため、これまで開催経験のない企業・自治体にとっては苦労することが多いというのも事実です。
弊社アカデミー・ハブは、これまで数多くの企業・自治体とコラボレーションしてコンテストを開催してきました。また、自社で国内最大級のビジコンDB(データベース)を有しているため、参加者の募集にも貢献することができます。
「こんなコンテストを開催できるかも」「費用感はこれくらい」といったご提案も無料で実施可能です。
ご依頼いただければ、コンテストの専用開催ページを作成することもできます。
※リンクは大学用の開催サンプルであり、大学以外の場合も作成可能です
まずは、コンテスト開催に関して気になっていること/提案のご依頼など、お問い合わせよりお気軽にご連絡くださいませ。